@techreport{oai:khsu.repo.nii.ac.jp:00000151, author = {高橋, 徹}, month = {}, note = {70369122, 研究概要:Mn含有量が高い干潟で着底直後のアサリ稚貝幼殻が脆弱であることはこれまでの研究で明らかになっていた。その要因として、Mnがアサリに何らかの生理的影響を与えている可能性を想定し、Mn曝露実験によるアセチルコリンエステラーゼ、メタロチオネイン等の酵素活性を測定し、外套膜細胞の組織学的検査とダイレクトTOF-MS法による、外套膜細胞の生理活性物質の網羅的探索をおこなった。しかし、現場で観測された濃度範囲では、Mn曝露されたアサリにコントロールとの明白な違いは生じなかった。 一方、二枚貝の細胞培養には現段階では解決すべき様々な困難が存在するため、ヒト骨芽細胞MC3T3-E1を用い、オステオポンチンの遺伝子発現と骨形成へのMnの影響を調べた。その結果、Mn曝露によってオステオポンチンの産生は促進され、骨形成も速くなる事が確認された(追試実施後に発表予定)。文献上も、Mnによるネガティブな効果は、特殊な大量曝露以外には認められない。Mnはピルビン酸カルボキシラーゼやミトコンドリアのSODなど、重要な酵素や補酵素にとって必須元素であり、むしろMn欠乏問題が数多く報告されている。したがって、底質間隙水のMnが直接アサリの生理活性に影響を与えた可能性は低いものと判断し。視点を変え、殻自体のMn含有量を測定したところ、底質間隙水のMn濃度が高く覆砂を必要としている荒尾と緑川産のアサリ殻に含まれるMn量はそれぞれ0.12±0.04,0.13±0.01mg/gであったのに対し、覆砂を必要としない菊池川河口干潟では0.08±0.02mg/gに比較して高い値を示した(p<0.01,U-test)。そこで、稚貝幼殻において、MnとCaの置換が起こり、その事が幼殻の脆弱性に関わっている可能性がある。今期着底した稚貝について、幼殻に微細構造を、元素分析機能をもったSEMで確認する予定である。, 19580223}, title = {有明海砂質干潟における重金属の蓄積がアサリ稚貝の殻形成と生残へ与える影響について}, year = {2009} }